works&fujiizaki

プロジェクトをご紹介します。

新築商業施設

2012.12.17

CHUMS表参道店 flagship store

アウトドアブランド『CHUMS』の旗艦店です。

敷地は、表参道の住宅街に位置する15年間の定期借地。

名建築が立ち並び地価相場の高いこの地で、 ブランドイメージを定着でき、かつコストを抑えられる提案が求めらました。

 

そこで、建物を「大きなひとくくりの構造体」として作るのではなく 「小さな構造体(=ユニット)の集まり」として、

小さなユニットを寄せ集めて大空間をつくることを考えました。

そのユニットの大きさは、「トラックに乗せられる大きさ」とし、

将来切り離せることを考慮してユニット単位でプランニングを構成しています。

 

基本構造は、木造の在来軸組工法とし、 一般的に用いられる工法を生かした経済的で施工の容易な計画としました。

ユニットはおよそ3m四方の平面とし、2層分を1単位とし それぞれのユニットをボルト等で連結しています。

ユニット単位では一般の住宅等に用いられる入手しやすい小断面材を用いた軸組ですが、

これらが寄り集まることで大きな剛性と強度を発揮し、

また、太い木材のボリューム感を見せたいというクライアントの要望にも合致します。

 

ユニットは、壁内に仕込まれた筋違いで固められたものと壁のないものがあり、

壁のないユニットを連結させた部分は、ユニット間にアーチ形の鉄骨フラットバーによる方杖をはさみこんで、

地震力を負担させるものとしています。

この方杖により、およそ12m×15mのワンルーム空間を確保することが可能になり、 壁の偏りによる偏心も緩和しています。

 

現在見直されている木造建築の新たな可能性を広げるプロジェクトとなり、

建物としての耐久性が持続している15年後、ただ壊すのではなく、

新たな地でこのユニットたちが新しい建築となって人々を迎えるようにと計画しました。

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プロジェクト名:CHUMS表参道店
所在地:東京都渋谷区神宮前5-2-21
建築設計:andfujiizaki一級建築士事務所
構造設計:三原悠子(佐藤淳構造設計事務所)
建築施工:本間建設株式会社
用途:物販店舗
構造:木造
規模:地上2階
敷地面積:372.41㎡
延床面積:476.98㎡
掲載雑誌:商店建築 ディテール(彰国社) 日刊木材新聞
その他:パースデザイン協力:㈱パドル
撮影:畑 拓